FEMtools Correlation (相関分析)
実験と解析のそれぞれを結果を比較し、分析することができます。
FEMtools Correlationは、 次の ツールを含んでいます。
プリテスト解析
基準となる有限要素モデルが使用できる場合、このモデルはテストをシミュレートするために使用することができます。これは、テストエンジニアに構造物を加振する最適な位置と方向、およびトランスデューサの設定位置を与えてくれます。FEモデルは縮小してテストモデルに変換することができます。プリテスト解析によって、次のような質問の答を得ることができます。
- 所定の周波数帯域内にどのくらいの数のモードが存在するか。
- 一組の候補位置の中で、どの位置と方向がセンサー、加振機およびサスペンションに対して最適か。
- 縮小された有限要素モデルからテストモデルを作成し、モードテストパッケ-ジによって再び読み取れるフォーマットでエクスポートできるか。
- 有限要素モデルから曲面に対する法線の方向を決定し、テスト変位を直交座標に分解するためにその情報を使用できるか。
- 測定方向をオイラー角に変換できるか。
- モードパラメータに対する加速度計大衆の影響を評価してください。
FEMtools相関分析のプリテスト解析を使用することによって、実験プロジェクトでの最適なモードテストを設定し、モード解析精度を高めることができ、FEモデルアップデートが可能になります。
主な機能
- 基準有限要素解析 -
関心のある周波数帯域内のモードシェープを解析します。FEAデータ(モデル、モード、FRFs)は、FEMtools
Frameworkまたは外部ソルバ-を使って計算またはインポートすることができます。
- 目標モードの選択 -
関心のある周波数帯域内のモードを、エネルギーを考慮して選択します。モード有効質量(Modal Effective
Mass)法、運動エネルギー率(Kinetic Energy Fraction)法があります。
- 候補センサー位置の選択 -
候補センサー位置を選択するために、アクセスのしやすさ、コスト、幾何学形状(面、縁、またはコ-ナ-節点)のような基準、または他のユーザー定義の基準を使用します。
- センサー配置基準 -
これは加振機、サスペンション、およびセンサーの最適な位置と方向を見つけるための半自動的な方法で
、モード変位またはエネルギー(運動エネルギーまたは歪エネルギー)に関する情報を使い、目標モードの可観測性をベースにしています。正規化モード変位(Normalized
Modal Displacement)法、節点運動エネルギー(Nodal Kinetic Energy)法があります。
- センサー除去基準 -
これらの方法は、オプションによりモードシェープ間の1次独立か直交性を維持する方法で、候補の集合から対話形式でセンサーを除去します。有効独立法(Effective
Independence Method)、MACによる除去(Elimination by
MAC)法、反復グヤン縮小(Iterative Guyan Reduction)法があります。
- テストモデルの作成とエクスポート -
FEモデルの切り捨て、テストモデルへの変換、モードテストソフトウェアへのエクスポート、保持されたセンサー位置間のトレースラインの自動生成。また、面に対する方線の方向は、FEモデルから求めることができます。
利点
- プロジェクトにおけるテスト戦略 をすばやく計画できます。
- センサー、加振機、およびサスペンションの最適位置が簡単に見つかります。
- 基準FEモデルからテストモデルをすばやく作成できます。
- FEモデルの検証とアップデートに対するモードテストデータの品質を向上させます。
相関分析
相関分析は、2組の結果データを定量的かつ定性的に比較します。通常、これはFEMtoolsデータベースにインポートされたFEAとテストのデータベースです。しかし、このツ-ルはFEA-テストに限らず、FEA-FEAやテスト-テストの相関にも使用することができます。
- 位置相関 -
結果として、マッピング(写像)された自由度を用いてテ-ブル化された応答間で互いの位置を比較します。これは、手動または自動ツールを使って行うことができるモードの向きやスケ-リングの変更を必要とするかも知れません。
- 視覚による形状相関 -
左右並列、重ね合わせ、およびアニメ-ション表示を使って、視覚で形状(静的変位、モードシェープ、実稼動モードシェープ)を比較します。
- グローバル形状相関 -
種-の基準を使ってグル-バルに形状を比較します。結果はシェープペアリングに使用されます。
- ローカル形状相関 -
形状間のローカルな位置相関を解析します。結果を解釈してモデル化の欠陥場所を見つけたり、モデルアップデートパラメータの選択のガイドラインに役立て
たりすることができます。
- シェープペアリング - シェープペア(静的、モード、実稼動)のテ-ブルを作成します。
- FRFペアリング - FRFペアのテ-ブルを作成します。
- FRF相関 -
FRF関数間の相関を解析します。FRF関数は、周波数の関数として2つの関数間または一組のFRFペアに関する形状と振幅の間でグローバルに相関を解析します。
- 相関係数 -
関FEモデルの検証とアップデートの対象となるモードテストデータの品質を向上させます。
主な用途
相関分析は、FEモデル検証、最適テスト条件の設計、異なるモデル化戦略、モデル化誤差の同定、損傷探索、...などに使用されます。相関分析の結果は、FEモデルアップデート用の目標を定義するために使用されます。よく似たモードシェープは、FEデータベースとテストデータベース
において同定され、したがって共振周波数の差異、MAC、モード変位に関するレジデュ-が得られます。
もう一つの用途は、測定でしか得られない情報によって解析者を援助することです。一例として、モード重ね合わせ法に使用されるモード減衰が挙げられます。モード減衰は実験的に得られ、相関分析を使ってテストモードシェープと最もよく一致することが分かった解析モードシェープに適用されます。
モード相関分析は、アウトプットオンリーモード解析(Output-Only Modal
Aanalysis)によって得られたテストモードシェープのスケ-リングにも使用されます。解析モードシェープによって使われるものと同じスケーリング(たとえば、単位モード質量)
が、相関のあるテストモードに適用することができます。
グローバル相関分析と違って、位置相関の手法はより良い相関とかより低い相関を識別するために使用されます。これは構造物の情報にリンクされるときに「モデル化の誤差」として解釈することができます。これらのツールがどのように使われるかによって、その結果はアップデート変数(パラメータ)の選択を支援したり、構造物の欠陥を推定するために使用されたりします。
主な機能
- FEA-テスト 、FEA-FEA、テスト-テスト相関
- 自動または手動のモデルマッピング
- DOFペアテ-ブルの定義、ランキング、およびフィルタリング
- モード信頼性評価関数(MAC)を使った静的、モード、実稼動の形状相関
- 完全システムマトリックスまたは縮小システムマトリックスを使ったモードシェープの 自己直交性チェックおよびクロス直交性チェック
- ダブルモード(軸対称構造物)の自動サポート
- 自動モードシェープペアリング
- MAC寄与解析
- 座標MAC(CoMAC)、座標直交性チェック(CORTHOG)、相関形状差(Correlated Shape
Difference)、およびモード力残差(Modal Force Residue)解析を使った位置形状相関
- FRF相関(SAC, CSAC, CSF)
- ローカルテスト座標系を使った相関
|